膀胱炎とは
膀胱内の粘膜に炎症を起こす細菌感染症です。大腸菌などの腸内細菌が膀胱に入り込み、増殖することによって罹患します。患者さんの男女比を見ると、圧倒的に女性が多くなっていますが、これは尿路の形状の違いが大きく作用していると考えられています。女性の場合、尿道の長さが3~4㎝(男性の5分の1程度)であり、かつ尿道口が膣と肛門のすぐ近くにあるため、排便や性交渉などの際に細菌が侵入しやすいのです。
もっとも、男性の場合であっても、前立腺肥大症や尿路結石などに伴って膀胱内に炎症が起こることもありますので、男女を問わず、気になる症状が見られたときは受診するようにして下さい。
このような症状の方は泌尿器科を受診してください
など
膀胱炎の治療法
主に薬物療法が行われます。ニューキノロン系やセフェム系の抗菌薬を内服します。一般的には1~2日で症状が改善し、1週間以内には元通りの体調になります。しかし、自己判断で服用を中止したりせず、医師の指示通り、きちんと服用することが大切です。
また、膀胱内に尿を溜めすぎると、炎症が起こりやすくなります。再発を予防する観点からも、普段より水分を多めに摂るようにし、適度な排尿も心がけるようにして下さい。
膀胱炎を繰り返す場合は、基礎疾患として膀胱結石や膀胱癌が隠れていることがあります。
半年以内に再発する場合は、安易に考えず精査することをお薦めします。
腎盂腎炎とは
腎盂や腎杯などの組織に炎症を起こす細菌感染症です。大腸菌などの細菌が尿道や膀胱などを通過して腎臓の内部にまで侵入し、ここで増殖することによって引き起こされます。
なんらかの原因で尿路が狭くなっていて尿が停滞していたり、尿が尿管内に逆流しやすい環境があると腎盂内に細菌が入り込み炎症を起こしやすくなります。そのため、妊娠している、前立腺肥大症である、尿路結石があるなどで尿路が狭い方、糖尿病の方やステロイド剤や抗がん剤を使用して免疫力が低下している方は特に注意が必要です。一般的な症状としては、背中・腰の痛みと38度以上の発熱が出現します。
このような症状の方は泌尿器科を受診してください
など
腎盂腎炎の治療法
細菌感染症なので、主に点滴の抗菌薬を使用します。早期に治療開始できれば3~7日間の抗生剤投与で症状が改善します。しかし、尿路結石などを併発していたり、糖尿病などで免疫機能が低下していたりすると、血液に細菌が侵入して敗血症(菌血症)を併発し重症化することがあります。病状が悪化しないよう、早めに泌尿器科を受診することが大切です。
また症状が良くなったからと言って、抗菌薬の使用を勝手に中断してはいけません。再発リスクを減らすため、医師の指示通りに服用するようにして下さい。
閉経関連尿路性器症候群(GSM) ~女性のデリケートゾーンのお悩みについて~
デリケートゾーンのこんな症状はありませんか?
デリケートゾーンケアで大切なのは、洗浄と保湿
全ての女性にとってデリケートゾーンは大切な部分であり、体調によって環境が変わりやすい部分でもあります。デリケートゾーンのかゆみやにおい、乾燥、汚れの付きやすさなど、人には言えない女性特有のトラブルは多くの女性が経験しています。
デリケートゾーンの皮膚や粘膜は、薄くやわらかく、そしてとても汚れやすいです。
そのため、いつも清潔にしておくことが大切です。しかし清潔志向の高い日本人女性の多くは、「より清潔がいい」と思って、刺激の強いボディソープや石鹸を使ってゴシゴシと洗浄したり、高圧や高温のシャワーで直接洗浄したり、排尿のたびにウオッシュレットを使用したりして余計にデリケートゾーンの粘膜を痛めてしまっている方が多いです。
また、尿漏れや便漏れを気にするあまり、常におりものシートやナプキンをしていたり、ティッシュを下着の中に忍ばせていたりして余計に会陰部を不潔にしてしまい、皮膚炎や膀胱炎の原因になったりします。
お顔と同じで洗いっぱなしにしていると、乾燥が進んで痛みやかゆみ、においの原因となり、強い刺激があれば荒れて炎症を起こします。
特に閉経前後以降の女性は女性ホルモンの低下により、皮膚が痩せて乾燥が進みやすくなり、デリケートゾーン環境も乱れてしまいやすい傾向にあります。
そのため、毎日のフェイスケアと同じようにデリケートゾーン専用のケアが必要です。
当院では女性スタッフがデリケートゾーンケアで大切な洗浄と保湿の指導を行っております。デリケートゾーン専用の洗浄ソープ(税込2200円)や保湿ジェル(税込3300円)も販売しています。お気軽にご相談下さい。
閉経関連尿路性器症候群(GSM)
上記のような洗浄と保湿のセルフケアを十分に行っているのにも関わらず、
- 陰部を触ると痛む
- いつも尿がしたいようなムズムズ感がある、残尿感がある
- 膀胱炎を頻回に繰り返す
- 性交痛がある
上記の症状がひとつでもある方は、閉経関連尿路性器症候群(GSM)の可能性があります。
この閉経関連尿路性器症候群は2014年にアメリカの学会が提唱し最近になって認知されてきた比較的新しい概念の病気です。
閉経前後から性ホルモン(女性ホルモンだけでなく、男性ホルモンも)の分泌が低下してきます。性ホルモンは外陰部粘膜の再生に重要な物質のため、性ホルモンが少なくなると粘膜が弱くなり様々な不快な症状が出てきてしまうのです。
当院では、性ホルモンの補充から粘膜保護剤の軟膏処置、鎮痛剤などを組み合わせた治療などを行っております。また自費診療になりますが、プラセンタ治療や骨盤底筋トレーニングなども並行して行う場合もあります。症状や治療効果に個人差がある分野なので、個々の症例に合わせて治療法を検討していきます。
- 診療科目
- 泌尿器科
- 住 所
- 〒241-0821
神奈川県横浜市旭区二俣川2丁目50番地14 コプレ二俣川7階 - TEL
- 045-369-0181
- アクセス
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相鉄線 二俣川駅 直結 徒歩1分
ジョイナステラス立体駐車場 徒歩1分
電車でもお車でもアクセス良好、雨に濡れずに行けます
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土※ | 日祝 |
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9:00~12:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | / |
15:00~18:00 | ○ | ○ | / | ○ | ○ | / | / |
※第2・4土曜日のみ
休診日:日祝日、第1・3・5週土曜日
- 診療は予約制です。WEBまたはお電話で予約をしてからお越しください。
- 火曜日の午後・木曜日の午後・土曜日の診察は院長以外の医師が担当になることもあります。
- 午後の受付は17:30で終了とさせていただきます。
- 尿検査がありますので排尿がすぐできる状態でお越しください。